映画「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズファンが「トールキン～旅のはじまり」感想をネタバレありでつづる

「ロード・オブ・ザ・リング」や「ホビット」シリーズの著者、J・R・R・トールキンの伝記映画「トールキン～旅のはじまり～」をみました。

この記事では、映画「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズファンである私が映画をみた感想をつづっています。

映画「トールキン～旅のはじまり～」感想

トールキンが早くに両親を亡くし、貧しい子ども時代を送っていたこと。戦争体験で仲間を失ったこと。戦争体験から「指輪物語」シリーズの執筆をしたこと。

この事実だけは事実として知っていました。

しかし映画を見て、これらの体験がどれほど壮絶なものだったのか、映画を見る前に比べ理解できたように思います。

伝記映画なので、明確にストーリー性があるわけでもないし、淡々とした調子で進行します。

盛り上がるところもほぼありませんでした。

おそらくトールキンに興味がない人だと退屈に感じるのではないでしょうか。

ただ、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのファンなら見る価値ありです。

トールキンがさまざまな体験をし、感じてきたことが作品に反映されているのだ思うと、また作品に対して違う見方もできますからね。

決して楽しい映画というわけではないけれど、鑑賞してよかったです。

映画「トールキン～旅のはじまり～」の見どころ

「ロード・オブ・ザ・リング」や「ホビット」はトールキンの人生

映画鑑賞後まっさきに感じたのがこれ。

「ロード・オブ・ザ・リング」や「ホビット」はトールキンの人生そのものなんだということ。

「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでは、勇気や愛、仲間、忠誠心といったテーマが描かれています。

とくに仲間との友情は、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでは泥臭くも真っ直ぐに描かれていますよね。

時には戦いで仲間が命を落とすこともあります。

でも、仲間は一生でかけがえのない大切な宝物。

仲間との友情をテーマとして大きく描いたのは、やっぱりT.C.B.S.の仲間と過ごした時間の尊さがあったからなんだと思います。

とくにジェフリー・スミスはトールキンの才能を高く評価していたし、戦争での部隊も同じでした。

物語を書くことで彼の意志を継ごう、そんな思いもあったのではないかと思いました。

「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ好きなら「おっ」と思う部分あり

筆者の伝記映画ですが、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ好きならあっと思うような単語などはちょくちょく登場します。

指輪とか、魔法とか、ドワーフとか、ドラゴンとか、木と話をするとか。

「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズを知っていれば、ほんのりと「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの着想のようなものが感じられるんですね。

トールキンが言語に興味があったことは知っていましたが、「トールキン～旅のはじまり～」をみると、小さいころから伝説・神話にも関心がすでにあったのかなぁと思わせるところがよかったですね。

生々しい戦争シーン

トールキンの人生が淡々とした調子で描かれるので、映画後半の戦争シーンは壮絶でした。

ソンムの戦いで友人二人を失い、生き残ったひとりは精神的な傷を負った。

戦争映画ではないけど、戦争シーンが強烈でしたね。

トールキンが死亡したジェフリーの母親とジェフリーの作品出版の話をしていたときは、涙があふれてきました。

ジェフリーの母は息子二人、さらに姉も息子数人を一瞬で失ったそう。想像を絶するとはこのことです。

そんな悲しみを経験して生み出した「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズ。

仲間との絆に注目して再び鑑賞したくなりました。

映画「トールキン～旅のはじまり～」は「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズファンは見るべき

正直、面白い！めちゃくちゃ感動する！という感じではないです。

トールキンの人生をフラットに見ている感じなので。

ただ、トールキンがどういう経験をして、何を感じ、何を表現したいのか。

そういった、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの発想のもとになるものが感じられるので、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズファンは満足できる内容だと思いました。